江戸時代の享保の初め、隅田川の川岸の長命寺の門番をしていた「山本新六」が、土手の桜の葉を塩漬けにして、試みに餅をはさんで「桜もち」を考案し、向島の長命寺の門前で売り始めました。

 

 隅田堤(現在の墨堤通り)は、その頃から桜の名所で、花見の時には多くの人々が集い、「桜もち」が喜ばれて大層売れたそうです。一日に、四貫三百五十文(今の価値に直すのは難しいですが10万円ぐらい)、売れたそうです。

 

 

 さて、「桜餅」のあの香りは「クマリン (coumarin)」 によるものだそうです。「クマリン」という物質は桜の葉に代表される植物の芳香成分の一種だそうです。バニラに似た芳香があります。

 桜湯や天然のオオシマザクラの塩蔵葉を用いた桜餅の香りはこれらに含まれるクマリンという物質の香りだそうです。

 

 このクマリンという物質は常温では無色の結晶または薄片状の固体でアルコール等によく溶けるのだそうです。さら驚くことに紫外線のブラックライトを照射すると、黄緑色の蛍光を発すというのです。薄赤い桜の花からは想像も出来ない、黄緑色の蛍光を発する物質がとれるとは魅惑的ですね。

 

 自然の魅惑を感じながら充実した春休みにしてください。